自分を変えるためのおすすめ本:自分を変える心理学”新しい人生の発見のために”③
著者:國分康孝
出版社:PHP文庫
前回からの続きです。
相手の悪口を心の中でつぶやくのは嫌だ、と言う人はどうしたらいいのでしょうか?ハッキリ書きましょう。その思考は変えるしかありません。
相手の悪口は心の中でつぶやいて良いんです。口に出したことと、本心が違って全然構いません。それが人間です。さらに言えば
この世は綺麗ごとのうえで成り立っている
からです。この世に出回っている綺麗ごとが人間の本心なら、この世はバラ色です。天国です。しかし、現実は違います。
世の中、お金を持っている人が偉いんです。お金がこの世のルールなので仕方ありません。経済社会とはそういうもんです。
何処に行っても人間関係で苦しむなら、家に引きこもればいんです。しかし、お金がなければ生活できないから、やはり働かなければなりません。そこでまた人間関係で苦しみます。
そいういう厳しい現実で生きていくなら、本音と建て前を上手に使い分けるしかありません。本音と建て前を使い分けているから、社会は回っているんです。
人は聖人君主ではありませんし、神様にはなれません。人間である以上、悪の気持ちが自分の中にあるのは当然です。
それでもやっぱり、自分の悪を認めるのはなかなか苦しいことでしょう。綺麗な自分でありたいのが人の性かもしれません。
しかし、考えてみてください。悪口を言いたくなる人に対して、あなたはその人の迷惑になるようなことをしましたか?根も葉もないことで、陰でその人の悪口を言ったりしてましたか?
あなたはきっとそんなことはしていないはずです。あなたは
・誰かに迷惑をかければきちんと謝っているはずです。
・誰かに助けてもらえば、ちゃんと、ありがとうございました、とお礼を言っているはずです。
・自分の仕事の責任はきちんとはたしているはずです。
・根も葉もないようなことで、人を誹謗中傷していないはずです。
・群れて人の悪口を言っていないはずです。
あなたがその人の悪口を言いたくなるのは、その人が我がままし放題か、大なり小なりの迷惑をあなたにかけて知らんふりしているからです。言われて当然の人だからです。
それでも、やはり人の悪口を心の中でつぶやくのが嫌だと思うなら、こう心の中でつぶやいたらどうでしょうか?
「わたしは、生真面目で、お人好しで、優しいから人のことを悪く思うのがこんなに苦しいんだ~」
っと。実際あなたはそういう人なんですから、遠慮なく心の中でつぶやいてくださいね。
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